グローバルレポート|中国で今、小売の足跡を拡大させる3つの理由

Campaign  2021年2月3日

西側世界では小売が苦境に立たされているが、中国では高級ブティック、コンセプトストアー、ポップアップショップが非常に人気となっている。

  • 世界のパンデミック拡散時に空港に高級ブティック、モールに新たなコンセプトストアー、海南島に免税店、ポップアップショップがオープンしている。
  • パンデミックにより消費者の習慣が変わり、バイヤーのブランドとのやり取りも変わってきている。西欧では多くの健康志向の買い物客が実店舗から離れ、オンラインショッピングを優先している。しかし、中国では状況が違う。
  • 小売業界が「ニューリテール」革命で再編され、オムニチャネル経験が台頭するなか、中国はビジネスモデルを再設計しているようだ。今回はレジャーエンターテインメント、「ショールーム」が前面に出ている。しかし、なぜラグジュアリーブランドは中国で実店舗小売を拡大しているのか。

1.  タイミング

チャイナデイリーによるとパンデミック後、若い消費者は特に対面のやり取りにノスタルジアを感じている。この「ノスタルジア」の感情はめったにない機会を提供し、小売業者はこの機を逃してはならない。

人間の繋がり、社会的インターアクションは何ヶ月も孤立を強いられた後、消費者が抱く最も抑圧された欲求と言える。そこでスマートな小売業者はそのノスタルジアの感情を見込んで、実店舗への客数を増やした。サービスのやり取りを向上させるように注力したユニークな経験を通じて、高級ブランドは、顧客に新たな商品を見つけるためのもう一つのプラットフォームを提供するだけでなく、まだ利用できる形態を提供している。

多くの買い物客は学習した機械が提供するチャボット、もしくは機械的なオプションではなく、むしろ販売員と直接コミュニケーションをとることを好んでいる。

2.  「ショールーミング」「ウィーブルーミング」の台頭

パンデミックの前から実店舗小売は実際に触れることができる事で消費者の心を捉えてきた。高級品の世界では消費者が買い物ごとに大きな投資をするので、フィーリング、感触はさらに重要となる。グアナコのジャケットや、ヒルカスの子やぎのアンダーフリースから作られた非常に柔らかいカシミヤのセーターを購入すると、実際に触れてみたくなる。デジタルではそのソフトタッチを再現することはできない。高級ブランドは実店舗が必要となり、顧客と商品のやり取りが可能になる。消費者が5桁の価格のジャケットを買う場合は、パーソナルな案内付きの買い物経験を受けることができる。商品に触れ、感じることは非常に重要で、それはオンラインでは難しい。

3. 「リテールテイメント」が実際の小売を変革している。

中国のEコマースプレーヤー達は利便性、割引価格、パーソナルなデジタルコンテンツで無敵のコンビネーションを生み出した。そこで従来の小売業者は手綱を引き締め、さらに説得力のあるものを提供しなくてはならなくなった。バーバリー、ルイヴィトンのような高級小売店はショールームを芸術的なラウンジに作り替え、アップグレードし、そこでは消費者がインスピレーションを刺激し、買い物し、レクリエーションを楽しむことができる。バーバリーは深圳に最初のソーシャルリテールストアーをオープン。そこではレジャーエンターテインメントを最優先にしている。顧客がソーシャルメディア上で個別に商品のやり取りが出来るよう設計されている。Tencent 技術を使い、バーバリーは消費者がかれらのソーシャルメディアのやり取りを実店舗に送ることができるようにしている。専用のWeChatミニプログラムを通じて、顧客は独自コンテンツ、パーソナルな経験を開放し、コミュニティーとシェアすることができる。このようにブランド愛好家は買い物以上のことをすることができる。消費者はユニークな学習ツアー、ショッピングセッション予約、Thomasカフェの予約などインスタグラム的な体験を楽しむことができる。

ルイヴィトンは中国での没入型ショッピングエクスペリエンスのチャンピョンと言える。武漢で開催したグローバルエキシビション、SEE LV、はまさにこの戦略の直近の例と言える。過去にはルイヴィトンは地元のセレブ、Liu Haoran,Dilirebaと芸術的なコラボレーションを行い、中国を重点に置いた画期的なショーを行い、有名な中国のアーティストとパートナーを組んだり、LVがスポンサーとなった展示に彼らの作品を紹介するなどした。中国がアジア太平洋市場でブランドを新たな高みへと駆り立て、同国において成功と利益のでる基準を確率した。他プラダ、ロクシタンといったラグジュアリー、プレミアブランドは買い物客に完全な統合経験を提供し、オムニチャネルの存在を高めることで追いつこうとしている。ロクシタン中国のQueenie Lin社長は「典型的な小売ブランドは、単純に消費者との対面コミュニケーションの機会を無視することはできない。」と述べている。

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