いま注目すべき「ロシア人の旅行意欲とマーケットの多様性」

【USPジャパンの視点】

要約

① ロシアは世界第6位の国際観光支出大国。出国率は約30%で、日本人の約17%を大きく上回る。

② ロシアは東西に広く、地域ごとに日本との距離感が大きく異なるため、プロモーションは「欧州ロシア」「シベリア」「極東ロシア」のどこを狙うかターゲティングを明確にすべき。

③ 極東地域は、日本の食材や製品が広く流通しており、日本語教育が盛んで、訪日経験のある人も比較的多く存在することから、他の地域に比べて日本に関する知識・経験が豊富。

解説

★ ロシアは、2019年の年間訪日数は12万人で国・地域別の20位だが、前年比は+26.6%とベトナムに次ぐ2番目の伸びであった。

 前述のように特に極東エリアは訪日と近い関係にあることから、その伸びしろと併せてプロモーションのターゲットとして設定するのも面白い。

 大きい市場をし烈に取り合うレッドオーシャンに身を置くか、小さい市場でも訪日目的一番エリア・施設を狙えるブルーオーシャンに可能性を見出すか、プロモーションターゲットの選択肢として一考が必要かもしれない。



【記事の概要】

 皆さんは、ロシアが世界第6位の国際観光支出大国だということをご存知でしょうか。ロシア人の出国率は約30%で、日本人の約17%を大きく上回ります。ロシア人の旅行熱はコロナ禍においても衰えることはなく、2020年8月の海外旅行解禁以降、観光客の受入を再開した国にロシア人旅行客が殺到している状況です。また訪日旅行市場に関しては、国土が東西に広いため、ロングホールとショートホールが入り混じる、他に類を見ない市場構成となっており、地域ごとに競合や『響くコンテンツ』も異なります。


「渡航解禁」を心待ちにしているロシア市場

 ロシア人にとって、旅行は人生に欠かすことのできない楽しみのひとつです。

 過去にJNTOが実施した「余暇支出の志向に関する調査」では、「外食」や「ショッピング」をおさえ、「旅行」が支出目的の第1位となりました。この傾向は、コロナ禍においても変わっていません。

 2020年7月に国内旅行が解禁されると、ソチ等の人気観光地は連日大混雑となりました。また、同年8月、トルコ、タンザニアの渡航解禁を皮切りに海外旅行が再開した後は、パンデミック以前は注目の低かった国も含め、多くのロシア人旅行客で賑わっています。2021年第1四半期における出国ロシア人数は約266万人。これは、パンデミック直前にあたる2020年同期比の約35%に相当します。


地域ごとにニーズが大きく異なるマーケット特性

 ロシアの国土は東西に広く、国内の時差は最大で10時間にも及びます。

 地域ごとに「日本との距離感」や「競合の状況」が大きく異なるため、ロシア市場においてプロモーションを実施する際には、「どの地域から人を呼びたいのか?」というターゲティングを明確にし、各地域のニーズに合ったコンテンツを準備することが大切です。

 訪日誘致の観点から見ると、ロシア市場は大きく3つのエリアに分類できます。それぞれのマーケット特性は以下のとおりとなっています。

◆欧州ロシア:人口約1億1,000万人(全体の約74%)。日本まで約9時間半=ロングホール。

 モスクワやサンクトペテルブルグ等の大都市を有するため人口が多く、所得水準も高い。富裕旅行需要も存在。

 「日本=未知、エキゾチック、憧れの地」というイメージであり、初訪日層が多い

◆シベリア:人口約3,000万人(全体の約20%)。日本まで約6~7時間=ミドルホール。

 ロシア第3の都市ノボシビルスクを有し、中長期的な成長が期待できる市場。

 2018年に日本への直行便が新規就航したばかりで、日本の認知度はまだ低い。

◆極東ロシア:人口約800万人(全体の約6%)。日本まで約2時間半=ショートホール。

 ウラジオストク等、中規模人口都市が多い。自治体交流が盛ん。

 その地理的特性からマーケットの性質は欧米よりもアジアに近く、東アジア・東南アジア方面への航空網が充実。近年、日系エアラインの新規就航が相次ぐ。


極東地域は日本に関する知識・経験が豊富

 極東地域は、人口規模こそ小さいものの、その地理的特性から訪日旅行市場を考える上では欠かせないマーケットとなっています。

 そもそも極東地域の人々にとって、モスクワなどロシア国内の大都市は遠く、時差も大きい一方で、アジアは地理的に近く時差も小さいことから、日本を含む東アジア・東南アジアの国々は「気軽に訪問できる旅行先」として親しまれています。

 極東地域においては、日本の食材や製品が広く流通しており、日本語教育が盛んで、訪日経験のある人も比較的多く存在することから、他の地域に比べて日本に関する知識・経験が豊富です。

 そのため、極東地域でプロモーションを実施する際には、単なるイメージ広告ではなく、地方の観光ルートや周遊パスの紹介、テーマ(ウインタースポーツ、温泉など)に沿ったセミナーを実施するなど、一歩踏み込んだ内容の情報提供が求められます。

(極東地域の旅行会社の声)

・顧客の日本に対する興味・関心を維持するため、現地の日本食レストラン等と連携し、現地にて花見や和食をテーマにしたツアーを企画した。

・歴史的に北海道や東北、日本海側の都道府県とのつながりが深く、以前は直行便やフェリーが運航していたことから、日本の「地方」に親しみを感じる人が多い。

・レジャーに適した山がなく、冬は寒さが厳しいことから、最近では訪日スキー旅行の需要も高い。




【引用元】

https://action.jnto.go.jp/knowhow/3188



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