観光庁がコロナ後に向けた検討会を始動 「観光推進立国基本計画」

【USPジャパンの視点】

要約

① 観光庁は新たに「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」を設置。2021年11月25日に第一回会議が開催された。

② 会議では多くの議員が発言、「観光の復興」と「持続可能性(サステナビリティ)」の2つが大きなポイントとしながら、それぞれが「体験コンテンツ」「アドベンチャーツーリズム」「ナイトタイムエコノミー」などのキーワードに関する持論を展開した。

③ 今後、宿泊業と旅行業に分かれてワーキンググループを設置し、2022年2月頃をめどに、観光推進立国基本計画への反映も見込まれる骨子が取りまとめられる。

解説

★ 各委員の持論展開の中で強く同意させられたのは、東京女子大学教授の矢ケ崎氏の以下の発言だ。

「観光は社会・経済・環境のすべてに関係する稀有な分野」

「データも活用しながら観光の可能性を再定義し、広く国民に理解してもらい、心を合わせて再度盛り上げていかなければならない」 

 観光産業の惨状を深く考えることなく、感染抑止の一点のみで「GoToトラベルもインバウンドも反対」を唱える一部国民がいることから、観光再興を自分事として考えてもらうことの重要性を矢ヶ崎氏が指摘した形だ。

 国が訪日再開を強く推進することは負のイメージで伝聞されることが多いことから、苦境の観光事業者自身はもとより多くの国民が自発的に観光振興に理解を示していくこと、その推進のために何ができるのかを考えていかなけらばならない。



【記事の概要】

 観光庁は新たに「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」を設置。2021年11月25日に開催された第一回会議の冒頭、挨拶した国土交通省副大臣の渡辺氏は、「観光産業は地域の稼ぐ力を高め、成長と分配の好循環を実現するためのけん引役を果たしていくことが必要」と言及したうえで、「検討会での議論を踏まえ、政府も今年度末に予定している観光推進立国基本計画への反映などに取り組んでいきたい」と、今回の検討成果を政府の施策として導入する方針を示した。

伸びしろは体験コンテンツ

 冒頭で一橋大学教授の山内氏は地域経済を復興させるためには、「観光の復興」、「持続可能性(サステナビリティ)」の2つが大きなポイントになるとの見解を述べた。

 複数の委員は「地域の人が自分たちでしか交渉できないような形で観光地を磨き、独自性のある着地型旅行の造成にあらためて力を入れなければならない」「今後の伸びしろは、体験コンテンツ、体験プログラムにある」と指摘し、具体例として、コロナ禍で世界的に注目が高まっているアドベンチャーツーリズムを挙げた。

 地域の視点からは大洲市長が、「自然や歴史的資源をどう街づくりに活かすか、今まさに大きな課題になっている」と実情を話した。

 日本旅行業協会(JATA)も、「アドベンチャーツーリズムやナイトタイムエコノミーのポテンシャルに期待し深掘りが必要だ」と語る。また、生き残りを迫られる旅行会社にしかできない役割として、「高付加価値商品・サービスの提供、修学旅行を含めた団体旅行のコントロール、運営力が重要になる」と述べた。

レジリエンス高めるモデルへの転換

 もっとも、こうした旅行業・宿泊業の高付加価値化、経営改善は、資金力なくしてはあり得ないため、今後の対策が大きな検討課題となる。

 官民ファンドである地域経済活性化支援機構(REVIC)は「アフターコロナに向け、新しいことをやるためにはどうしてもお金が必要で、地方金融機関がキーマンになるだろう」との見解。「融資だけでなく、資本という手段も含めて持続可能かつレジリエンス(復活力)を高めるビジネスモデルへの転換が早急に求められている」とも述べた。日本政策金融公庫も「政策金融で何ができるか。みなさんと議論を深めたい」とした。

 「持続可能性」については、検討会でほぼすべての委員が言及した。東京女子大学教授の矢ケ崎氏は、観光は社会・経済・環境のすべてに関係する稀有な分野との認識をあらためて示すともに、アフターコロナの復興を実現するためには、「(漠然とではなく)データも活用しながら観光の可能性を再定義し、広く国民に理解してもらい、心を合わせて再度盛り上げていかなければならない」と力を込めた。そのためには、新型コロナの経験を十二分に活かし、地域で多角的に稼ぐこと、成長と持続可能性の両立、レジリエンスを高めることが大切だとする。

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会と日本旅館協会は、矢ケ崎氏の観光産業、地域創生全体を見すえた意見に特に強く同調した。

バックキャストで戦略を描く

 委員からは単にアフターコロナに向けた対策だけでなく、中長期的に産業としての基盤を確立するための議論を重ねていきたいとの意見も多く上がった。日本交通公社は、「問題が起きたから後追いするのではなく、たとえば2030年頃をめどにバックキャストとして体質改善、構造改革を考えなければならない」と指摘。立教大学観光研究所も、「地域社会の人たちに観光をもっと理解してもらうためのインナーマーケティングを進めつつ、観光の社会的共通資本化を大きな目標値としてとらえることはできないか」と述べた。

 また、日本政策投資銀行は、「日本の観光の力の評価をきちんとするために、コロナ禍前になぜあれだけインバウンドが伸びたかについても要因分析したい」と語った。コンサルティングなどを手がけるリヴァンプは、「サステナブルに対する関心も高い若い世代にどうバトンをわたしていくか。成長の分配の議論も含めて踏み込んでいきたい」と意気込んだ。

 今後、宿泊業と旅行業に分かれてワーキンググループを設置し、集中的な議論が始まる検討会。2022年2月頃をめどに、観光推進立国基本計画への反映も見込まれる骨子が取りまとめられる。



【引用元】

https://www.travelvoice.jp/20211202-150145


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