オミクロン株が国際観光・訪日再開に及ぼす影響

【USPジャパンの視点】

要約

① 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が、世界の観光産業にどれほどのインパクトを与えるのかまだ現時点ではわからないが、観光回復のスピードを遅らせるのは明らか。

② オミクロン株による拙速な旅行規制によって旅行者の行動が再び変化し、その行動思想が長期的に続いてしまう、このことがホテル業界や観光業界の方の不安そのものである。

③ オミクロン株がアフリカ南部で発見されたことで、西側諸国と途上国のワクチン配分の差の問題もあらためてクローズアップされている。

解説

★ 全世界的には感染者数の急速な収束にはいたっていなかったものの、2021年第4クオーターは国際観光再開に向けた光が射していた。日本でも11月から入国者の拡大・待機日数の短縮、GoToトラベル再開の発表など、観光産業の関係者は一様に前向きになりかけていた。

 ところが、オミクロン株発見・即入国制限という各国政府の判断、毒性が未知であっても恐怖をあおる各メディアによって、ツーリストの旅行意欲も受け入れ側のモチベーションも委縮してしまった。少なくとも訪日再開が3か月以上後ろ倒しになったと考える。

 感染者が拡大してしまうことが最大の失政と考える風潮に歯止めをかけ、コロナを正しく恐れながら「安心安全な旅」が「健全な経済維持」となる点に全力をあげて強調することが必要な時期かもしれない。




【記事の概要】

 アフリカ南部で発見された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が、世界の観光産業にどれほどのインパクトを与えるのか。まだ現時点ではわからない。しかし、政府が実施する措置を見極める段階にはある。

 グローバルで主要なホテルの経営陣が、2022年は記録的な年になるだろうと予測を立ててから数週間もしないうちに、観光産業を再び脅かす新型の変異種が現れてしまった。オミクロン株が検出されたことで、世界各国はアフリカ南部の国を中心に渡航制限を課した。オミクロン株が、観光回復のスピードを遅らせるのは明らかだ。

 オミクロン株が世界に与える影響を評価するのは早いが、政府の反応は、たとえそれが過剰反応だとしても、過去を思い出させるものになっている。あの時、多くのホテルが回復を諦め、それが世界の潮流になってしまった。

新変異種についての判断は時期尚早

 調査会社バーンスタインのクラーク氏は「政府の過剰反応と旅行業界への規制は、将来にわたって語り継がれる新型 コロナウイルスの遺産として残るだろう。今回も、その一部だ」と話し、この新しい変異種について判断を下すのは早いと警告する。

 皮肉なことに、デルタ株については、渡航禁止を実施している多くの国の方が、一時的に国際旅行を停止している国よりも、感染者数は多い。

 多くの国では、国境を再開した数週間後に再び制限をかけることになってしまった。米国では11月初旬から、南アフリカも含む33カ国からワクチン接種を完了した外国人旅行者の受け入れを再開した。米国のホテル業界は、この緩和は業績回復の重要な一歩になると期待していた。

旅行規制がもたらすものは?

 旅行規制は、パンデミックに対する戦略として必要なものと見なされ、すぐにでも国境を封鎖すべしと政府に訴える人もいた。ブースター接種を含むワクチン接種が始まる前は、国境封鎖は政府が取れる数少ない手段のひとつだった。

 そのなかで、観光事業者の中では、ここ数週間、感染防止のための規制の有効性やその行き過ぎた対応を批判する声も出てきた。中国が行った新規感染者に対する厳格すぎる対応は、一時は世界の見本とされたものの、経済的な困窮を進めることになった。

 ターゲットを絞った今回の旅行規制によって、それがどれほど続くか分からないが、ホテル業界や旅行業界の人たちは、ぐっすり眠ることができなくなるだろう。

 クラーク氏は「私が心配しているのは、オミクロン株による旅行規制によって、旅行者の行動が再び変化し、その行動思想が長期的に続いてしまうことだ」と話す。

旅行規制とワクチン配分への議論が再燃

 旅行規制の新しい波は、ワクチンの公平な分配の議論を再燃させた。Skiftのグローバル・ツーリズム・リポーターのギルマ氏によると、西側諸国が最初にワクチンを買い占めために、アフリカの大部分の国が取り残され、1回目の接種さえも終えていないところも多い。2回の接種を完了した割合は米国で62%、欧州で64%である一方、アフリカでは少なくとも1回の接種を完了した人はわずか10人にひとりだ。

 公平なワクチンの分配は、経済的損失を拡大させる渡航禁止令よりも、将来の変異種出現を回避するための有効な手段のように思える。

 南アフリカのラマポーザ大統領は、南部アフリカに対する旅行制限を強く避難した。また、タイムズ紙によると、ファーラ保健大臣は米国の保健福祉長官との会談で「あなたにできることは、大統領や政府に対して旅行規制が役に立たないことを伝えることだ。それは物事をさらに難しくするだけだと」と話したという。



【引用元】

https://www.travelvoice.jp/20211201-150156


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