中国人ツーリスト動向【USP グローバルレポート】

中国人ツーリスト動向【USP グローバルレポート】

モルガンスタンレーの報告書から読み取れる中国人ラグジュアリー消費、4つの重要な変化

4 Takeaways from Morgan Stanley’s Report on Shifts in Chinese Luxury Consumption

https://jingdaily.com/luxury-brands-china-morgan-stanley-r…/

Jing Daily 2019年11月24月

中国のラグジュアリーショッパーは今や地元中国でショッピングをしています。西欧のラグジュアリーブランドは中国本土での売上増を享受しています。モルガンスタンレー社がこの現象を調査し、この度「中国ラグジュアリー消費—リショアリングの混乱」で報告しました。中国人の旅行時のショッピング以外の興味の高まり、競争力のある価格設定と品揃え、中国全土でブランドが入手し易くなった事などが最近のマーケットトレンドの要因です。以下報告書より4つのキーポントをまとめました。

1. もっと遠くへ、そしてショッピングは控えめに

中国のアウトバウンド旅行マーケットが成熟するなか、中国人旅行者の旅行先は中国地域から世界の他の地域へと移っています。報告書によると香港・マカオ・台湾へ行く中国人旅行者は2025年迄には全体の33%になると報告しています。(2018年は50%)。それに代わって主要アジア都市、ヨーロッパへはそれぞれ25%, 9%(2018年)から2025年までには34%, 12%になると予測しています。ヨーロッパは中国人旅行者のウィッシュリストの一つとなり、他米国、オーストラリアを上回るでしょう。

ヨーロッパへの旅行が人気となることは中国人アウトバウンドの旅行の目的も変わって行く事を意味しています。ワールドツーリズムシティーズフェデレーションの調査によると、中国人のアウトバウンド旅行者にとって旅行目的としてのショッピングは2013—14の44%から2017-18は31%となっています。ショッピングの予算もおもな旅行先で減少しました。現在中国人アウトバウンドツーリストはショッピングよりも観光/レジャー/休暇、文化/ライフスタイルの経験、フードツーリズムを好んでいます。

2. 価格競争, 商品提供

中国人のアウトバウンド旅行の嗜好の変化に加え、「価格」「商品提供」の世界的な調整が中国人ラクグジュアリー消費者の流れを変える主な要因となっています。中国は近年輸入関税、VAT, 郵便税を引き下げ、国内消費を伸ばそうとしており、海外のラブジュアリーブランドは鞘取売買を防ぐため価格調整を常に行っています。Jing Dailyによるとルイヴィトンは2018年7月、中国で価格を約5%引き下げました。これにグッチも続いています。

中国本土と海外の免税マーケットとの価格差の減少により海外でのショッピングは魅力的ではなくなりました。ヨーロッパ(UK,フランス、イタリア)のハンドバックの価格は中国と比較して27%安いものの、宝飾など他の高額品カテゴリーの内外価格差は大幅に減少しています。

さらに国内では人気の商品を提供することでさらに高額品の消費が伸びています。報告書によると中国では全体のSKUは若干少ないですが(ヨーロッパの主要都市と比較し約15%)、中国での人気商品の種類、色などについていうとSKUは他アジア、ヨーロッパ諸国と比較し5%多いという結果です。ブランド各社も中国ではオンタイムで商品提供をしています。例えば、2015年以来アップルは主要新製品の発売場所を中国で行っています。

3. 中国でブランドが手に入り易くなった

中国では高級品市場が偏っており、多くのラグジュアリー店舗、もしくはモールは現在いくつかの第一都市圏に限られています。しかしブランドは中国全土でオンライン、オフラインともに販売拠点を増やしています。

一方、西欧のラグジュアリーブランドは中国の第一都市圏以外の旺盛な消費を取り込むため、第一都市圏以外の高級モールへの出店だけでなく、店内サービスの向上にも努めています。

また中国でのe-コマースプラットフォームも急成長しています。報告書によるとTmall ラグジュアリーパビリオンに参加しているブランド数は2017年の17から2019年7月までに115となりました。9月始めにはロレアル、資生堂ともに将来中国での新商品発売の50%以上はTmallプラットフォームで行うと発表しました。中国でのラグジュアリー e-コマースの急速な浸透により潜在顧客に幅広い選択肢を与え、それが国内消費を伸ばすことに繋がります。

4. 香港が構造的に消費鈍化するなか、ラグジュアリーモール、免税販売は好調

中国の多くのモールでの売上は香港の売上に迫ってきています。2018年には中国本土の7つのモールの売上が香港のハーバーシティーの小売売上の4分の1以上となっています。さらに中国の免税店も中国のラグジュアリー消費を支えています。

香港のラグジュアリーマーケットはその大半を中国の旅行者に依存しています。この「買物天国」とも言える場所ですが実は今回の抗議活動以前からアウトバウンド中国人旅行者のシェアーを失っています。2018年には香港の中国人宿泊旅行者の買物消費は一人当たりHK$6400からHK$4300と33%減少しました。現在も継続している香港の抗議活動のため香港のツーリズム、ラグジュアリー小売市場は構造転換が予想されます。中国本土と免税店とのラグジュアリー商品の価格差が減少する事により旅行者はますますお金を使わなくなることが予想されるものの、2020年には中国人の旅行者到着数は回復するかもしれません。

日本語概要訳:USPジャパン

https://jingdaily.com/luxury-brands-china-morgan-stanley-r…/

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