グローバルレポート|世界で最もツーリストが多いバンコク、ウイルスがツーリズムを再考するきっかけに。

ジャパンタイムス 2020年8月20日

  • バンコクでツーリストに人気のカオサン通り、通常は週末ともなると人出が多くなるが現在は地元の人が何人かいる程度で全く人がいなくなってしまった。この通りはコロナウイルスパンデミックの影響を最も受けてしまった場所。海外渡航が禁止となる前はバンコクは4年連続で世界で最も人々が訪れた都市だった。多くのビジネスが閉鎖となり、海外旅行者もすぐには戻らないだろうと言われる。昨年タイは39.8百万人の海外旅行者を受け入れ、彼らの消費額はGDPの11.4%に達しており、今年は4000万人を受け入れる計画だった。しかし、フライトが停止、検疫などで中央銀行は今年8百万人の訪問者のみを予測している。
  • 多くの観光客がビーチまたは寺院に行く前に1日、2日立ち寄るバンコクではコロナの影響は大きい。今まで頼りにしてきたマスツーリズムモデルを辞めるかいなか。そして同様のことが他の都市でも言え都会のツーリズムはまさに中長期的に不透明な状況と言える。「ツーリズムに大きく依存している都市は危機に直面している。マスツーリズムが再開するまで待つか、もしくは新しい産業、経済を開発してゆくか、 都市経済の転換は容易ではない。代替案がなければツーリズムに頼っていた経済モデルを違うものに置き換えるのは容易ではない。」と都市環境計画のオーストラリア、グリフィス大学の教授は述べた。

量より質

  • 格安飛行機旅行が近年ツーリズムブームを支えていたがアムステルダムからシドニーといった都市は地元住民と旅行者の需要のバランスをとるのに苦労してきた。あまりにも多くの旅行者の数は地元住民を苛立たせ、住宅価格の値をつり上げ、公共交通機関のインフラにも影響を与え、環境、文化遺産などにもマイナスの影響を与えていた。コロナウイルスによる制限から、都市によってはツーリズムに焦点をあてていた戦略を見直している。バルセロナの関係者は「量より質を重視」。高額消費者向けに地元食品に焦点を当てる。
  • タイは近年最も人気だったビーチのいくつかをツーリズムで汚染されたサンゴなどを保護する目的で閉鎖し、さらに多くの旅行者を引きつけるためカオサン通りから店舗を移転させた。質よりも量を推奨してきた当局を批判してきた旅行専門家は現在は当局者たちがもっと持続可能なモデルへと移行する良い機会だと主張している。「最も多くの人が訪問するという競争は国に利益をもたらさない。さらに多く、というのはより良いということではない。それは国にとっても経済的に利益とならない。それは持続可能ではないから。」

新しいシナリオ

  • タイはコロナウイルス感染者3300名、死者は60名と封じ込めに成功している方だが、東アジア諸国のウイルス増加のため他国との旅行計画は延期されている。ビジネス関連、医療関係の限られた旅行者のみが現在許可されており、政府はUSD700mil.相当の国内旅行刺激作をホテル、フライトコスト負担を目的に奨励している。国内旅行は全体の30%でかつてはあまり注目されていなかった。「ツーリズムはもう前と同じではない。王宮,チャトチャック市場でのコーチの長い行列、主要なアトラクション巡りのツアーグループガイドはもう見られません。なので我々は新しいシナリオを準備しています。」とタイ観光当局者。
  • 一方でエコツーリズム、ウエルネス、メディカルバケーションといった需要はある。また当局者は文化ツーリズムへの戦略、また移行計画なしに性産業を単純に禁止することもできないともしている。またCovid19期間中により多くの人々が自らの都市を知ることが勧められている。

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