地域振興事業

第139回「杜の賑い・沖縄」:沖縄開催41回目を迎えました!~これからの「杜の賑い」を考察してみます~

   

2026年1月24日(土)沖縄県宜野湾市宜野湾コンベンションセンター展示棟で開催された「杜の賑い・沖縄」は2回公演で国内外から3000名、沖縄県内2400名のお客様に鑑賞頂き、大成功裡に終わりました。「杜の賑い」に携わったのは1982年9月岩手県営体育館で開催された第2回「杜の賑い・盛岡」から沖縄は1984年2月4日に沖縄市民会館にて第9回「杜の賑い・沖縄」がスタートになります。という事で「杜の賑い」は40年以上のライフワークとなり、今回の沖縄は演出・構成全体のアドバイザーとして関わりました。

     

今の時代こそ「杜の賑い」の必要性

 
   

「杜の賑い」は「地域に埋もれた、あるいは忘れ去られようとしている郷土の祭りや芸能を見つけ出し、掘り起こし、時と場所を選ばず一堂に集めて展開し、旅の中でお楽しみいただく」をコンセプトに、当初は国内旅行素材開発を目的に44年前に開発されましたが、持続可能な観光の観点から「杜の賑い」を訪日インバウンド旅行素材として考えてみた時にこれからの「杜の賑い」の可能性を検討してみたいと思います。

日本の各地に息づく伝統芸能や祭事、そして地域固有の文化は長い年月をかけて育まれてき“日本のこころ”そのものです。しかし今、人口減少や地域の高齢化が進む中で、こうした芸能の担い手が減少し、後継者不足や保存活動の停滞といった課題が深刻化しています。このままでは地域の文化遺産が失われかねないという危機に直面しています。一方でこれらの伝統文化は日本が世界に誇る無形の観光資源=世界的コンテンツでもあります。舞・音・祭・装束などに宿る“日本の美意識”は訪日外国人にとって他に代えがたい体験価値を持ち、日本観光の真の差別化要素と成り得ます。

     

「杜の賑い」は観光の分散化と地域文化の再編集に寄与

 
   

近年、訪日インバウンドの急増とともに観光地ではオーバーツーリズムや地域負担の問題が顕在化しています。その解決の鍵は観光の分散化と地域文化の再編集にあります。「杜の賑い」はまさに44年前にその思想のもとに生まれたプロジェクト云えると思います。各地に点在する伝統芸能や風習を一つの舞台で再構成し、地域文化を再編集しながら未来へ繋ぐ可能性が有ります。更に各地の文化を体系的に整理し、映像・演出・記録を通じて“文化のカタログ化”を進めることで国内外の観光・教育・地域振興に再活用できる文化アーカイブも構築出来ます。こうした取組は地域住民にとっても自らの文化を再発見する契機となり、地域の誇りを次世代へ継承する新たな仕組みとなり、シビックプライドを醸成します。

 今、訪日インバウンド層の中に20代~30代を中心にSBNR「Spiritual But Not Religious(無宗教型スピリチュアル)」特定の宗教を信仰しないが、精神的な豊かさや内面的な充足感を求める人々が増えて来ています。また、物質的な豪華さよりも、本質的な価値、独自の体験、文化、持続可能性を重視する富裕層や知識人のモダンラグジュアリー層も増えてきています。「杜の賑い」は高付加価値商品として単なる観光ではなく“日本文化をめぐる旅”として万国津梁の鐘を高らかに打ち鳴らすことでしょう!  

横澤武留

 

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