こんにちは、株式会社USPジャパンです。 私たちは、環境省の「国立公園満喫プロジェクト」のオフィシャルパートナーとして、日本の素晴らしい国立公園を世界に紹介し、その魅力を未来へつなぐお手伝いをしています。
今日は少し、私たちと一緒に想像の旅に出かけてみませんか。 行き先は、息をのむような絶景が広がる日本の国立公園。そして、その奥にある「屋久島」の深い森です。
変わりゆく国立公園と、私たちの新しい約束
by 牛乳珈琲, Wikimedia Commons [CC BY-SA 4.0] 皆さんは「国立公園」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。 手つかずの自然、厳しい立ち入り規制、遠くから眺めるだけの美しい景色……。かつての日本では、自然を「保護」することが最優先され、人はそこから少し距離を置くことが良しとされてきました。もちろん、それは大切な自然を守るために必要なことでした。
けれど今、その物語は新しい章に入ろうとしています。それが、国を挙げて進められている「国立公園満喫プロジェクト」です。
このプロジェクトが目指しているのは、単に観光客を増やすことだけではありません。 日本の国立公園には、世界でも珍しい特徴があります。それは、大自然の中に「人の暮らし」があること。森の恵みをいただき、自然の神様に祈りを捧げ、長い歴史の中で育まれてきた文化が、風景と一体になっているのです。この「物語」こそが、日本の国立公園の本当の魅力です。
政府は今、世界中の人々を惹きつけるナショナルパークを目指し、2030年までに訪日外国人旅行者を6000万人に迎えるという大きな目標を掲げています。しかし、私たちが本当に大切にしたいのは、数字の向こう側にある「仕組み」です。
それを私たちは「利用と保護の好循環」と呼んでいます。
想像してみてください。 あなたが国立公園を訪れ、その土地の食材を使った料理を味わい、ガイドさんの案内で森を歩く。あなたがそこで過ごした時間とお金は、地域の人々の暮らしを潤します。そしてその収益の一部が、登山道の整備や自然を守る活動に使われていく。 つまり、あなたが「最高に楽しむこと」が、巡り巡って「自然を守ること」につながるのです。
コロナ禍で観光客が減り、国立公園の観光地も大きな打撃を受けました。自然を守るための資金や人の手も不足しています。だからこそ今、遠くから見守るだけでなく、一歩踏み込んで自然と関わることが求められているのです。 私たちが目指すのは、誰もが自然のファンになり、楽しみながら守り人になれる、そんな温かい循環のある未来です。
屋久島の森、その静かなる悲鳴
屋久島世界遺産センター屋久島国立公園のルールとマナー さて、ここからは少し具体的な場所へご案内しましょう。 世界自然遺産、屋久島。 九州の南に浮かぶこの島は、樹齢数千年を超える縄文杉が静かに息づく、まさに「神々の森」です。海辺にはハイビスカスが咲く亜熱帯の気候でありながら、山頂付近では雪も降るという、地球上の植生がギュッと詰まった奇跡のような島でもあります。
島の人々は「屋久島憲章」という約束を胸に、いつでもどこでも美味しい水が飲める環境を守り続けてきました。しかし今、その清らかな水と森が、静かな悲鳴を上げていることをご存知でしょうか。
多くの登山客が訪れるようになり、残念ながらルールやマナーが守られない場面が増えてきました。野生動物にエサをあげて生態系を狂わせてしまったり、準備不足で山岳遭難してしまったり。 そして何より深刻なのが、山の中の「トイレ問題」です。
屋久島の山岳部には、電気も水道も通っていません。それでも、登山者が快適に過ごせるよう、トイレが設置されています。では、そこで出た汚物はどう処理されていると思いますか? 魔法のように消えるわけではありません。実は、人の手で運ばれているのです。
重いタンクを背負い、険しい山道を下りる人々。あるいは、トロッコに乗せてガタゴトと運び出す人々。ガイドさんや関係者の方々が、とてつもない労力と費用をかけて、必死にトイレを維持し、水を守っているのです。 あなたが何気なく使うそのトイレの裏側には、汗だくになって働く誰かの姿があります。
今、その維持管理にかかる費用や労力は限界を迎えつつあります。「屋久島山岳部環境保全協力金」として登山者の皆さんから協力をいただいていますが、それでも足りないのが現状です。 このままでは、屋久島の美しい水が飲めなくなる日が来るかもしれません。大自然を楽しむ私たちが、その場所を壊してしまう……そんな悲しい結末は、誰も望んでいないはずです。
未来のために、あなたに選んでほしい二つの道
環境省「国立公園満喫プロジェクト」公式サイトより ここまで読んでくださったあなたに、私たちからのお願いがあります。 屋久島の、そして日本の宝であるこの自然を守り抜くために、どうか力を貸してください。私たちがお勧めしたいアクションは、大きく分けて二つあります。
一つ目の選択肢は、屋久島を訪れることです。 ぜひ、実際にその足で森を歩いてみてください。ただし、単なる「お客さん」としてではなく、森を守る「チームの一員」として。 事前にしっかりと準備をして、遭難などのトラブルを防ぐこと。野生動物とは適切な距離を保つこと。そして、トイレの維持協力金などを快く支払い、ルールを守って利用すること。 あなたのその行動の一つひとつが、「利用と保護の好循環」を生み出す大きな力になります。マナーを守って楽しむあなたの姿は、きっと森にとっても嬉しい来訪者となるはずです。
二つ目の選択肢は、遠くから支えることです。 今はまだ行くことが難しい、あるいは企業や団体として何か貢献したい、という方もいらっしゃるでしょう。 屋久島では今、し尿処理の費用だけでなく、過酷な環境でも使える新しいトイレ技術や、それを運ぶアイデアを求めています。 もしあなたの会社や大学に、役立ちそうな技術があるなら、ぜひ提案してみてください。あるいは、寄付やタイアップ商品の開発など、資金面でのサポートも大きな助けになります。 現地に行けなくても、あなたの思いを届ける方法はたくさんあります。
私たちの願いは、この美しい日本の風景を、100年後、1000年後の未来へ残すこと。 この記事を読んで「何かしたい」と思ってくださったなら、まずはこの記事をシェアして、一人でも多くの方に現状を伝えていただけないでしょうか。
日本の国立公園は、あなたを待っています。 そして、あなたの力が、その森を支える希望になります。