USPジャパンで働くメンバー紹介企画、第7弾!和歌山オフィスでご活躍中の、久穂拓也(くぼたくや)さんをご紹介します。久穂さんは2021年に東京都から和歌山県へ移住し、奥様と一緒に地産地消のお店「さとたく」を経営しています。更に、2023年12月からはUSPジャパンにもジョインし、ダブルワーカーとして活躍中です。目標に向かって邁進する久穂さんの内面に迫ります!
東京から和歌山へ移住を決意、自らのビジネスプラン実証のため
ー 久穂さんは仕事でお名前を使い分けていますよね
平日はUSPジャパンで「久穂」というビジネスネームを使い、週末には自分のお店「さとたく」で本名の「久保」を名乗っています。名前を使い分ける理由は2つあります。1つ目は、仕事とプライベートを切り替えるためです。2つ目は、自分の名前に新たな意味を持たせたかったからです。本名「拓也」には「開拓する」という意味がありますが、久穂という名前には「開拓によって恵みを得る」というニュアンスを込めました。この使い分けによって、仕事とプライベートをうまく切り替えられるようになったと感じています。
ー 和歌山に移住された経緯を教えてください
元々、工業デザインを専門学校で学んでいたのですが、2001年頃はプロダクトデザインの仕事が見つからず、当時人手の足りなかったインターネット業界に入り、Webページ制作やECサイト運営、カタログ翻訳など幅広く経験しました。そんな中、小さな会社で工業デザインの仕事に就かせていただき、企画、展示会準備、営業、生産管理など、様々な業務を経験させていただきました。2007年頃からは東京で大手雑貨店に勤めはじめ、2019年頃、社内で社会課題を解決するビジネスモデルの公募への応募をきっかけにソーシャルビジネスに本格的に興味を持つようになりました。当時考えていたことは都市部の人が副業で地方の人材不足に悩む事業者を支援し、対価として金銭や農産物を受け取るマッチングビジネスのアイデアでした。地方の過疎化対策として関係人口を増やす狙いでしたが、結果は事業化には至りませんでした。この時のプランや経験から、都市部から地方を見た視点に偏っていたことに気づき「本当にこれが課題なのかは、実際に住んでみないとわからない」という思いに至りました。そこで、妻と話し合い、「せっかくなら面白い方がいいよね」と、両親が紀北出身だったことや地産地消が効果的に機能すると考えた古座川へ移住を決めました。
USPジャパンへジョインした決め手は「時代の最先端をゆくビジョンへの期待感」
― USPジャパンにジョインした決め手は何でしたか
移住後に「さとたく」をオープンし、平日の仕事を探していたときにUSPジャパンの求人を見つけました。新しい資本主義の考え方には「組織のために個人が必要とされた時代から、個人のための組織が求められる時代になる」というものがあります。USPジャパンはその考えに近いビジョンを持ち、本気で実践していて、こんな会社があるんだと衝撃を受けました。また、和歌山の価値を見出し、地方の自立を目指す姿勢も「さとたく」に近いビジョンを持っていて、非常に魅力的に感じました。
将来イノベーションが起こるとしたら地方が中心になると考えていますが、今の地方でビジネスを安定して成立させるためには、県外から人やお金を引き入れる必要があるとも考えています。USPジャパンは、東京で得たリソースを活かして地方を支援する取り組みがあり、私にとって「千載一遇」のチャンスでした。実際にその活動を関わることで、次の時代の最先端に触れられるような期待感を感じ、それが大きな決め手となりました。
― USPジャパンではどんな取り組みをしていますか?
今の課題は、和歌山オフィスをどうやって持続可能にしていくかです。地元のリソースをどう活かして収益に繋げるか、商社機能の構築と関係作りに取り組んでいます。串本ではロケットのイベントがあるものの、まだ先行きは不透明です。持続的に売り上げを上げるためにも、商社機能のトライアルと自社商品開発に挑戦していきたいと思っています。地元の方々に協力してもらいながら、和歌山オフィスとしても利益を上げるバランスを取るのが難しいところですね。
「さとたく」を100年続く拠点にしたい!
― 大切にしている価値観はどのようなことですか
大切にしているのは、自分と違う存在を尊重し受け入れることです。美術系の学校に通っていたとき、友達が自分の作品へのこだわりを熱心に語ってくれたのに、僕はあまり深く考えずに、自分の好きなものだけを作っていました。後になって、その友達の作品が圧倒的に力強いと感じて、「なんでだろう?」と考えた結果、自分が他の人の話から学ぼうとしていなかったことや、生まれ育った故郷といったルーツへの知見が浅い事が原因だと気づきました。ビジネスモデルを学び始めたときも、他の人の価値観や意見を聞くことで、自分とは違う視点や違和感の正体に気づくことが多々ありました。これも、違う存在を尊重することで見えてくるものだと思っています。妻と一緒に次のステップに進む際も、自分だけの考えで選択するのは危険だと感じました笑。 自分で決めるにしても、他の視点を取り入れなければ正しい選択はできないのではという実感があります。
「さとたく」を運営する中でも、この考え方を大切にしています。もちろんお客さんは大事ですが、それ以上に、僕らに食材を提供してくれる生産者さんが最も重要です。持続可能なビジネスを考えると、やっぱり生産者さんが大事なんです。お店作りも、自分たちで時間をかけて改装しました。それは、家主さんの家への思いを尊重したかったからです。家主さんには、町に住むことを息子さんたちから勧められた背景があり、家への強い思いがあったんです。その気持ちをできるだけ反映したかったんです。 こうした他者を尊重する姿勢がなければ、今の状況は得られなかったと感じています。だからこそ、これからもその視点を意識して大切にしていきたいと思っています。
― これから取り組みたいことについて教えて下さい
「さとたく」の目標の一つは「100年続く拠点にする」ことです。その頃には僕も妻ももういないでしょうね。子供がいない私たちですが、次の世代のために何かアクションを起こさないといけないという点で企画の最初段階から念頭にありました。将来農家さんの子供たちが成長し、家業の農業を続けながら、「さとたく」をもう一つの収入源として運営してくれる未来があれば、すごく素敵だなと思っています。僕たちが年を取った後でも、若い人たちが朝からお店を始められるような場所になるのが理想です。ただ、そうした環境を作るには時間がかかりますし、後に続く人も必要です。地元の農家さんも大切ですし、今の子供たちが地元で楽しみながら成長できることも重要です。何ができるか、それが僕たちの課題であり目標です。
「さとたく」インスタグラム(https://www.instagram.com/satotakuofficial/)
【インタビューあとがき】
久穂さんと筆者は同じタイミングでUSPジャパンにジョインしました(2023年12月)。入社早々、久穂さんがしっかりと自分のビジョンを持って発言されていたのがとても印象的でした。今回のインタビューで、多彩な経歴を伺う中で、久穂さんは多くの経験を通じて自分の考えを磨き、計画的に人生を設計しているように感じました。久穂さんが、ご自身のお店「さとたく」とUSPジャパンの両立は「千載一遇」と表現されている環境で、今後も目標に向かって邁進される姿を心から応援しています!(取材:2024/4)
・「16タイプ性格診断」※の結果は「建築家」
「建築家」タイプの強みとして、他人を尊重しながらも自己選択に自信を持ち、戦略的に取り組める強みがあります。目先の利益に捉われず、着実に計画を実行に移す久穂さんらしいですね♪
※16タイプ性格診断(16Personalities)はNERIS Type Explorer® 社提供の性格診断テストです。客観的な指標として参考に記載させて頂いております。(https://www.16personalities.com/ja)