USPジャパンで働くメンバー紹介企画、第11弾!今回はカタオカ カツキさんをご紹介します。カタオカさんは、2022年にUSPジャパンに入社し、東京を拠点に日本各地での業務経験を積んでいる将来有望な若手社員です。トランスジェンダーであるカタオカさんは、そのアイデンティティを前向きに発信するためにビジネスネームをカタカナにするなど、いつも社交的で笑顔が絶えません。そんなカタオカさんのルーツに迫りました!
「僕」を「僕」として受け入れてもらえた子供時代

―カタオカさんのパーソナリティについて
僕は物心ついたころから、自分の性別に違和感がありました。同じような境遇の方に会うと、悩んでいる方が多いと感じます。でも、自分は家族や友人など、周りの環境に恵まれていて、深く思い詰めることはありませんでした。体は女性、気持ちは男性という状態を客観視できていたと思います。幼少期の家の中では、「女の子っぽく振る舞ったほうがいいかな」と子供ながらに感じていましたが、家族以外の環境では、特に気にすることはありませんでした。
―年齢を重ねるにつれて変化はありましたか?
中学生になり先輩ができると、「私」という言葉も使うようになりました。女性としての振る舞いを強制されるのは嫌で、少し窮屈に感じることもありましたが、同級生や後輩に対しては特に女性らしく振る舞うことなく、受け入れてもらえており、大きな悩みではありませんでした。中学、高校、専門学校時代も同じような感じで、社会に出たときも、自分から打ち明け、受け入れてもらえて、本当に僕はずっと「僕」として振る舞ってきました。
「人」が好き!!

―多くの方が悩む中、ありのままを受入れてもらえたんですね
こういった話題で「周囲に恵まれている」という話をすると、「それは自分の人柄や性格が大きいんじゃない?」と言ってもらうことが多いです。僕は根本的に「人が好き」という気持ちがあります。相手に対して好意的な気持ちが伝わり、相手からも好意的に受け取られ自分に返ってきているとしたら、すごく嬉しいです。
また、誰に対しても、何に対しても誠実に対応したいと思っています。幼少期に、母を良く知る女の子が母の誕生日にサプライズでお祝いしようとしていることを知り、母に「どうしよっかな、言っちゃおうかな」と思わせぶりな態度をとったことがありました。すると、その子の気持ちを大切にできなかったことに対し、母から怒られたことがあり、今でも強く印象に残っています。誠実な対応を意識しはじめたのはそれ以来だと思います。
―「人が好き」のきっかけは?
僕は幼い頃から性別に違和感を抱えていましたが、ありのままに振る舞ってもいじめられたり、のけ者にされたりすることはありませんでした。早い段階で、「自分は恵まれているな」と実感し、人への感謝が「人が好き」という気持ちの始まりだと思います。新しい出会いを見逃さないためにも、人を警戒せず、愛を持って接することを心掛けています。そう接することで信頼し合える関係を築き、繋がりを広げていくことが好きですし、頼ってもらえたときは何よりも嬉しいです。そのためにも、自分から「人が好き」という気持ちを大事に人と接していきたいです。
より良い未来へ、全国の地域の方々と共に活動したい

―これまでの経歴を教えてください
専門学校で救急救命士を目指していましたが、首をけがして断念しました。元々人の役に立つことが自分の喜びであり、コミュニケーションをとりながら活動することが好きだったので、北海道の地域おこし協力隊に参加しました。地域おこし協力隊としては、高齢の方や学生に対する運動指導などに取り組みました。契約終了間近にUSPジャパンのことを知り「頑張る人を応援する会社」という評判や、九州レインボープライドに関わっている事への共感が決め手となり、入社を決意しました。
―USPジャパンの印象は?
入社前はもっと地方を飛び回るイメージでしたが、実際には個人が尊重される文化が強く、自分次第でプロジェクトを広げていくスタイルが特徴的だと感じています。プロジェクトの期間も年度区切りのものが多く、毎年、自分の知恵やアイデアを発揮していく楽しみがあります。個人で動くことが多いですけど、個人的にはチームで活動するほうが単純に楽しいです笑 でも、USPジャパンの強みは、個の力を発揮できるところなので、そのバランスが難しいです。僕もまだ自分で切り拓くノウハウや知識が足りてないと感じていて、これから経験を積んでいって、もっと楽しめるようになりたいですね。
―USPジャパンでの業務経験を教えてください
沖縄での伝統芸能「杜の賑い(*1)」では、地元の方と協力してステージを作り上げました。2023年に初めて携わり、2024年に再訪した際、引き続き信頼してもらえていました。知らない人と繋がり、信頼関係を築いていくことが凄く楽しいと実感しました。また、九州レインボープライド(*2)にも携わり、LGBTQ+(性的少数者)の当事者もそうでない方も含めた活動を通じて、とても温かく感じました。期間として長いのは和歌山での活動です。串本町を盛り上げる「道の駅プロジェクト」や、担当主任を務めたロケットの打ち上げイベント(*3)(*4)など、半年間滞在し活動しました。母の実家が串本町の隣町・古座川町にあるため、赤ちゃんの頃から縁もゆかりもある地なんです。大人になった今、その地で活動できるのは純粋に嬉しいなと思います。
―今後取り組んでみたいことはありますか?
USPジャパンは、「Unique & Inclusion 自由と創造の力で、暮らしと社会をしあわせに」というビジョン(*5)のもと、SDGsにも力を入れており、「誰一人取り残さない」という視点をもって、地方を含め盛り上げることを目指していると理解しています。新津さんをはじめ、幅広い知識や専門性を持つ人々が集まり、民間や行政を巻き込んでプロジェクトを進められるのが強みです。会社のそのビジョンや強みを活かしてまずは、お世話になった北海道の町に恩返しをしたいです。また、経験を積んで、全国の地域の方々と協力して、お役に立てればと思っています。僕は自然が好きというのもあり、将来に向けて頑張る地域の方々と共に伴走していきたいです。
*1 杜の賑い沖縄2024(https://www.usp.co.jp/blog-value-creation/1130/)
*2 九州レインボープライド(https://www.usp.co.jp/blog-sustainability/693/)
*3ロケット初号機打ち上げイベント(https://www.usp.co.jp/blog-value-creation/1166/)
*4 (参考)ロケットカイロス応援動画(https://www.usp.co.jp/blog-regional-promotion/1363/)
*5 ビジョン策定ワークショップ(https://www.usp.co.jp/blog-sustainability/515/)
【インタビューあとがき】
カタオカさんは、ご自身や周囲の状況を客観的に捉え、それをうまく言語化している印象を受けます。その上で、「人が好き」という揺るぎないコアをしっかりと認識しているように感じました。個性を磨き、社会課題に取り組むUSPジャパンという環境の中で、人とのつながりや協働を好むカタオカさんの個性がさらに磨かれ、これからも人々の暮らしと社会に幸せをもたらしてくれることを願っています!(取材:2024/4)
・「16タイプ性格診断」※の結果は「運動家」
「運動家」タイプは、「クリエイティブ」「優れた共感力」「社交性」などが強みとして挙げられます。これからも、誠実でまっすぐなカタオカさんでいて下さいね。
※16タイプ性格診断(16Personalities)はNERIS Type Explorer® 社提供の性格診断テストです。客観的な指標として参考に記載させて頂いております。(https://www.16personalities.com/ja)
取材・記事執筆:ネイチャーウェルネスデザイナー 小松原 守(2024/11)