韓国はアメリカ・イラン情勢の影響や経済面で厳しい状況ではないかと思いながら、2年振りにソウルを訪ねました。しかし、実際に街を歩いてみると予想とは大きく異なり、繁華街の明洞はじめ主要エリアは外国人観光客で溢れていました。一度閉店したユニクロの明洞フラッグストアが今年5月に再オープンしたことからも、その活況ぶりがうかがえます。
今回は、2年前と比べて感じた変化と、現在人気を集めているスポットをご紹介します。
■2年前と比べて感じた変化
▲人気スポット・聖水洞の「BLUE ELEPHANT」店内 ①世界中から観光客が訪れている
以前は日本や東アジアからの旅行者が中心という印象でしたが、今回は欧米、東南アジア、中東、南米など、非常に幅広い国・地域から観光客が訪れていました。
朝からショッピングを楽しみ、夕方以降は屋台で食事をする人で街は夜遅くまで賑わいが続きます。K-POPや韓国コスメ、韓国映画・ドラマなどの人気が、その背景にあるのではないかと感じました。
②女性グループやファミリー層が増加
以前は日本人の女性グループを多く見かけましたが、今回は海外からの女性グループや家族連れが目立ちました。韓国ブランドのコスメショップは多くの女性で賑わい、ショッピングを楽しむ姿が印象的でした。
③店舗スタッフの接客力と日本への親しみ
多くのお店では片言ながら日本語で接客していただきました。話を伺うと、日本のアニメをきっかけに日本語を学んだ方や、日本での居住経験がある方もいました。また、お話しした方全員が日本旅行経験者だったことも驚きました。
2025年の訪日外国人旅行客数では韓国のからの旅行者が約946万人※と国・地域別で最多となっており、日本への関心の高さが感じられます(※日本政府観光局データ)。
以前にも増して、韓国の方々は日本人旅行者に対して親しみを持ち、とても親切に接して下さる印象を受けました。
■人気スポット「聖水洞(ソンスドン)」
▲人気スポット聖水洞の「GENTLE MONSTER HAUS NOWHERE SEOUL」店内アート作品 現在、若い世代から圧倒的な人気を集めているのが、ソウル東部にあり聖水洞です。元々は韓国を代表する靴製造業の工場が立ち並ぶエリアでしたが、産業構造の変化により工場の閉鎖が進み、一時は活気を失いました。その後、再開発と若い起業家たちによるリノベーションが進み、工場跡地の広い空間を活用したショップやカフェが次々とオープン、現在ではソウルを代表するトレンド発信地となっています。
・人気の理由
①歩いているだけでも楽しい街。
メインストリートにはファッション、雑貨、ギャラリー、飲食店など多彩なお店が並び、散策するだけでも十分楽しめます。
②幅広いブランドが集結
DIORやLOEWEなどのラグジュアリーブランドから、韓国で人気アイウエアブランド「GENTLEMONSTER」や「BLUE ELEPHANT」まで幅広いブランドが出店しています。最新の韓国トレンドを一度に体感できるエリアです。
③建築・デザインが魅力
建物の外観や内装は非常に個性的で、LEDを効果的に使った近未来的なデザインが多く、店舗そのものがアート作品の様でした。
・おすすめスポット
▲「BLUE ELEPHANT」店舗外装 ①「GENTLE MONSTER HAUS NOWHERE SEOUL」
聖水洞の少し外れにある、昨年9月にオープンの本社兼フラッグストアです。アイウエアだけでなく、コスメや帽子などのブランド、カフェの複合施設になっており、館内のアート展示も見応えがあります。東京・青山や大阪梅田にもお店があります。
②「BLUE ELEPHANT聖水フラッグシップストア」
GENTLE MONSTERと並ぶ人気のアイウエアブランドです。デザイン性が高く、比較的手頃な価格帯で購入できることから、多くの若者で賑わっていました。東京・原宿にも出店しています。
③「DIOR聖水」
当初は期間限定のポップアップストアでしたが、現在では聖水洞を代表するランドマークの一つとなっています。入店には予約が必要ですが、美しいインテリアやカフェだけでも十分にDIORの世界観を楽します。
④「ソウルの森 カフェ通り」
買物に疲れたら、約35万坪の広大な「ソウルの森」で休息するのがおすすめです。公園沿いには個性的なカフェやスイーツショップが立ち並び、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
■ソウルから感じること
①女性が楽しめる街作りが観光を支えている
ソウルはコスメやK-POPなど、女性が「行ってみたい」「買ってみたい」と思える魅力が街全体に溢れています。
また、朝から夜遅くまで営業する店舗や屋台が多く、女性同士でも安心して一日中楽しめる環境が整っていることも、大きな魅力だと感じました。
②「また来たい」と思わせる接客
韓国では、多くの店舗スタッフが日本語で積極的に話しかけ、親切に対応して下さいました。日本でも外国人観光客は増えています。語学力だけでなく、海外の文化や価値観へ理解を深め、「また日本に来たい」と思っていただける接客やおもてなしが、今後ますます重要になると感じます。
③海外に出ることで見えてくるもの
近年、日本人の海外旅行は減少傾向にありますが、実際に海外を訪れることで、日本との違いや世界の変化を肌で感じることができます。大阪から韓国・金浦空港までは飛行機で約1時間30分。東京へ行くよりも近く感じるほどです。
海外のお客様が何に魅力を感じ、どの様な体験を求めているかを知ることは、日本での仕事にも大いに役立つはずです。
ソウルは、そんな気付きを与えてくれる街でした。機会があれば、ぜひ一度訪ねてみては如何でしょうか。
USPジャパン 大阪駐在 中村 哲也